こんにちは。片岡和子です。
世田谷区等々力で司法書士をしています。
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今日は「戸籍の附票」のお話です。
不動産や自動車の名義変更の場面で
「コセキノフヒョウを取って来てください」
と言われたことがある方もいらっしゃると思います。
「コセキノ」が「戸籍の」だということは何となくわかっても、「フヒョウ」ってなに? と思われたのではないでしょうか。
「フヒョウ」は「附票」です。
「附表」でもなく、「付表」でもなく、「付票」でもありません。
この「附票」とは一体何なのか、が今日のお話です。
引っ越しをすると、バタバタと忙しい中で
「転出届をしなくちゃ!」
「転入届の期限っていつだっけ?」
といったことも考えなくてはいけませんよね。
たとえば、川崎市高津区から東京都世田谷区へ引っ越す場合、「転出届」と「転入届」をすることになります。
転出届をすると、転出の証明書がもらえて、それを持って世田谷区の役所へ届け出をすると、世田谷区で新しい住民票が作られます。
ここで疑問なのが
「引っ越すときって、戸籍はどうなるの? 何か届出をしなくちゃいけないのかな?」
ということですよね。
答えは
「引っ越しても戸籍はどうもならないし、届出の必要もない。」
です。
ご自分の戸籍をご覧になったことがありますでしょうか?
戸籍には「住所」は記載されません。
なので、引っ越しても戸籍には変更が生じませんし、届出も不要、ということなのです。
ただし、表から見えないところでは動きがあるのです。
川崎市から世田谷区へ引っ越したAさんの本籍地が千葉県いすみ市だったとしましょう。
転入届を受け付けた世田谷区から千葉県いすみ市に連絡が行きます。
連絡を受けたいすみ市では、管理しているAさんの「戸籍の附票」にAさんの新しい住所を記載します。
戸籍そのものには何の変更もないのですが、Aさんの引っ越しの履歴は本籍地であるいすみ市に記録が残されていく、という仕組みになっているのです。
不動産などの名義変更の際に
「何度も引っ越しをしてるけど住所変更をしてない!」
なんていうこと、ありますよね。
そんな場合、本籍地から「戸籍の附票」を取り寄せると、
住所 東京都大田区・・・・
住定日 平成○年○月○日
住所 神奈川県川崎市高津区・・・
住定日 平成○年○月○日
住所 東京都世田谷区・・・
住定日 平成29年9月1日
といった具合に記載されています。
これが住所移転の証明として使えるため、
「戸籍の附票を取って来てくださいね。」
ということになるのです。
ナルホド、と思っていただけましたら幸いです。
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