こんにちは。司法書士の片岡和子です。
秋晴れです♪
朝晩は寒くなりましたよねえ~。
体調管理に気をつけていきましょう!
体調管理といえば・・・私、老化が進んでるみたいで。
還暦過ぎたのだからアタリマエなのだけど。
もともと体力自慢とは言えないのだし。
アタマの方はどうかというと、これもちょっとアヤシイです。
俳優さんやタレントさんの名前が出てこなくなりました。
出かけるときに「玄関の鍵かけたっけ?」も頻繁に発生します。
だからといってすぐに「認知症の兆候か?」なんてことにはならないのだけど。
でも人ごとではない、というのは確か。
備えが必要だなあ、と思うのです。
あ、ここでいう「備え」はおカネのことではないです。
キャッシュカードの暗証番号がわからなくなる、いろんな手続きができなくなる、そんな場面への備えのこと。
いろんなことを誰が代わりにやってくれるか、という話なのです。
私の場合、それはやっぱり子供たちにお願いしたいなあ、というのが本音。
もちろん子供の世話にはなりたくない、いつまでも元気でいたい。
だけど、人生どんな展開になるか、そんなこと誰にもわからない。
確かなのは長生きする人が増えてる、ってこと。
長生きって、つまりは年々認知症リスクも高くなっていく、ってこと。
「自分は関係ない!」では済まされないのですよねえ。
子供たちにお願いしたいなあ、といっても、そのためには「権限」が必要。
自分でお金をおろせなくなってしまった親の代わりに銀行へ行っても、「子供だから」という理由で出金させてくれたりはしないのです。
役所での手続きなんかも同じ。
窓口へ行って何かしようとしても「委任状を持って来てください」ってことになる。
もちろん、体調が悪くて家から出られないから代わりにお願いね、なんて場合には委任状を書けば済むこと。
問題なのは委任状が書けない場合、つまり「委任」の意味がわからなくなってしまった場合。
「ご本人の意思が確認できませんから手続きには応じられません」ということになってしまいます。
で、そんな場合に備えるのに最適なのは私の場合「任意後見」だろうなあ、と考えているのです。
しっかり判断力があるうちに、あらかじめ子供たちと「任意後見契約」を結んでおく。
いろいろな代理権を定めておくのだけど、その時点では発効しない。
判断能力が落ちてきてサポートが必要になった時点で発効させて、そしたら子供たちは「任意後見人」として動けるようになるのです。
私は子供が二人。
それぞれと任意後見契約をしておく。
実際に必要になった時点で、二人のうち対応する余裕のある方が任意後見人になってくれたらなあ、と考えてます。
任意後見契約を締結していても、結局発効させずに済む、という展開になる可能性もあります。
死ぬまでず~っとアタマがハッキリしていて、サポートなんか不要かもしれないし。
(そうなるといいなあ・・・。)
判断能力が落ちたとしても、任意後見を発効させずに対応できる場合もあります。
たとえば保険金請求の場面。
指定代理請求人を定めてあればそちらを使えばよいので、わざわざ任意後見を使う必要はありません。
備えとして任意後見契約をしておくけど、使わずに済めばラッキー、ってこと。
任意後見を発効させると必ず「監督人」がつくことになります。
任意後見人は監督されるのです。
早い話が、横領なんかしないように見張られる、ってこと。
しかも監督人には報酬を支払わなければなりません。
それが嫌! ってことで任意後見を選ばない人も多いのだろうなあ、と思います。
でも・・・これはやっぱり必要だと思うのです。
任意後見が発効する、ってことは本人の判断能力が落ちてる、ってこと。
つまり、裏切りがあっても見抜けない、ってことですから。
どんなに信頼していた相手でも、絶対に大丈夫、とは言えないのですから。
あ、私は専門職として「任意後見監督人」をやってます。
いちおう、現場を知ってる「中の人」なのです。
で、最大の問題は、子供たちが引き受けてくれるかどうか。
実はまだこの話をしたことがないのです。
それぞれ自分の仕事に生活に一生懸命。
こちらから持ちかけても、「面倒な話しないでよ~!」と言われてしまいそうで。
今ここに書いてるこれを読んでくれれば・・・なんてことも期待できないです。
彼らは母親の書いてるブログになんか全然興味なし、ですから(笑)
チャンスがあるとすれば、子供たちが焦った時かな、と。
親が認知症になったら大変、備えをすべし! みたいな週刊誌的な記事に煽られる、とか。
ああいうの、いつもは「困ったなあ」という気分で見てるのですけど。
成年後見制度がやたらと悪者にされてたりして。
でも、子供たちがそういうのに煽られて「何か考えてる?」と言い始めたらチャンス。
「任意後見契約というのがあってね・・・」と持ち出そうと考えてるのです。
以上、いろいろと書いて来ましたけど、これはあくまでも「私の場合」。
どんな形がよいのかは人それぞれ。
決して「誰にとっても任意後見がベスト」と言ってるワケじゃないことをご理解くださいませ。
☆こちらの記事も読んでみてね☆
★任意後見について考えてみたら、自分は本人の側だった、という話。