転籍で認知についての記載はどうなる? ~戸籍のお話~

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こんにちは。司法書士の片岡和子です。

東急大井町線の尾山台と九品仏の中間地点あたりで開業してます。

 

昨日は、

「他の市区町村への転籍で戸籍から離婚歴が消える」

というお話をしました。

今日は、転籍と認知についてのお話です。

「認知」とは、法律上の結婚をしていない男女間に生まれた子について、親子関係を生じさせる制度のことです。

法律上の結婚をしていないAとBの間に子Cが生まれた場合を考えてみましょう。

母Aと子Cは、当然に親子です。

出生届をするとAの戸籍にCが記載されます。

BとCは生物学的には親子ですが、法律上の親子ではありません。

戸籍上も、Cの父親が誰であるかはわかりません。

この状態でBがCを認知すると、BとCは法律上も親子となります。

(具体的には認知届を出すのです。)

Cの戸籍(正確には母Aが筆頭者の戸籍)には、BがCを認知したこと、Bが父親であることが記載されます。

Cの戸籍を見れば父親が誰かわかる状態になったわけですね。

気をつけていただきたいのは、認知されてもCはAの戸籍に入ったままだということ。

母Aの戸籍から抜けて父Bの戸籍に入るわけではありません。

一方、Bの戸籍には「Cを認知した」旨が記載されます。

Bの戸籍を見れば、結婚していない女性との間にCという子供がいることがわかる状態になったわけです。

ただし、これは「CがBの戸籍に入った」ということではありません。

認知の事実が記載されただけです。

さて、この状態で、母Aが他の市区町村へ本籍地を移したとします。

この転籍によって、新しい本籍地には新しい戸籍が作られるのですが、新しい戸籍にも、BがCを認知したこと、Cの父親はBであることが記載されます。

Cの父親が誰であるかは、Cにとっての重要な基本情報ですから、当然ですよね。

一方、父Bが他の市区町村へ転籍をした場合は違った結果になります。

転籍によって作られたBの新しい戸籍には「Cを認知した旨」は記載されないのです。

その結果、Bの新しい戸籍からは「Cという子がいる」という事実がわからなくなります。

Cの存在は隠れてしまう、まさに「隠し子」の状態になってしまいます。

もちろん、Bの転籍前の戸籍を見れば認知の事実はわかります。

でも、転籍前の戸籍を見ることなんて、普通はありませんよね。

それで、Bが亡くなった後に相続の手続きのために戸籍をさかのぼって調べたところ

「おじいちゃんには隠し子がいたんだあ~」

なんてことが起きるのですね。

 

今日は戸籍に関するちょっとしたお話でした。

へえ~、と思っていただけたら幸いです。

 

 

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2014年11月11日 | カテゴリー : 相続・遺言 | 投稿者 : Kazuko Kataoka