後見人になったら旅行にも行けないって本当ですか? 

こんにちは。司法書士の片岡和子です。

私は現在、監督人に就任しているものも含めて10件ちょっとの後見・保佐案件に関わっています。

これから仕事として後見業務をやってみようかと考えている方々から、いろいろと質問を受けることも多いです。

よくあるのが

「後見人になると、旅行にも行けなくなるって本当ですか?」

というもの。

これに対する答えは

「そんなことはないけど・・・」

ということになります。

実際、後見人に就任したら24時間臨戦態勢で、問題が起きたらすぐに現場へ急行できる距離にいなくてはならない、なんていうことは(少なくとも私の場合は)ありません。

そんなことはないのです。

(実際、泊まりがけで両親のところへ行ったりしてますし。)

そんなことはないけど・・・

この「・・・」の部分が問題なのですね。

必要な情報は常に入る状態にしておく必要はあるのですね。

私の場合、基本的に関係者に携帯の番号はお知らせしていません。

でも、事務所を離れる時には、事務所へかかってきた電話を携帯に転送する設定にしてます。

なので、土日でも夜間でも、事務所への電話は転送されてきます。

全ての着信に出られるわけではありませんが、必要な場合はメッセージを残してくださいますから、それを聞いて、即対応が必要と判断すれば、こちらから連絡を取ることになります。

つまり、

「本当に必要な場合には必ず情報が伝わる」

という状態にしておくことは必要、ということ。

「うわあ、やっぱり大変なんですね・・・」

という声が聞こえて来そうですが、でも、これって、サラリーマンの方でも、ある程度以上の管理職の方なら、同じですよね。

工場長になったら家族と旅行にも行けない、なんていうことはないけれど、例えば

「工場で爆発が起こった!」

なんてことになったら旅行は中止、家族には

「ゴメンね」

と謝りつつ現場へ急行することになる、それと同じような感覚でしょうか。

なので、「後見人だから」特に大変、ということではないと思います。

ただ、

「土日・夜間に電話が来るのは絶対にイヤ!」

という方は、専門職として後見人等に就任するのは

「やめておいたほうがいいと思うよ。」

といったところです。

ところで・・・

昨日、帰宅してカバンから携帯を取り出そうとしたら

・・・ない! ・・・ない!!!

事務所へ置き忘れて帰宅してしまったのです。

どうする?

たぶん何もないよね。

たった一晩連絡が取れなかったからといって、大問題は起きないよね?

いや、こんな時に限って緊急事態って起こるのかも。

結局、事務所へ取りに戻りました。

「何か起こってるかも」

という不安を抱えながらでは、自宅にいても寛げませんから。

といっても、自宅から事務所までは徒歩10分ちょっと。

往復でも30分もかからないのですから、ウオーキング、カロリー消費、と考えればたいしたことありませんが。

(実は昨日は、仕事の合間にホイップクリーム山盛りのエクレアをつまんでしまったので、事務所~自宅を一往復よけいに歩いたぐらいでは消費し切れていませんが・・・)

結局、いつもどおり携帯を手元に置いての一晩は、何も起きずに無事に明けました。

 

今日は外出予定を入れてない日。

デスクワークに邁進します。

たまった事務がどこまで進みますやら。

緊急の電話が来ないことを祈りつつ・・・

 

【2022年4月5日追記】

この記事は2015年に書いたものです。

古~い日記、という感じ。

このところ、このブログの整理をしていて、情報が古くなってしまった記事を非公開にする等の作業を進めています。

この記事はどうしようかなあ、と思ったのですが・・・

たま~にアクセスがあるようですし、参考になる部分もあると思い、残しておくことにしました。

成年後見制度の現状については、このブログの新しい方の記事を読んでいただけましたら幸いです。

 

 

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2015年11月11日 | カテゴリー : 成年後見 | 投稿者 : Kazuko Kataoka