思いがけない収穫。 ~自分の「異常性」に気づかない人たち~

こんにちは。司法書士の片岡和子です。

昨晩の雷雨は怖かったです。

外の様子が気になりながらも、怖くてカーテンが開けられない・・・。

今日になって、近所でも被害が出ているのだと知りました。

尾山台や九品仏の駅周辺は、多摩川からかなり上ったところに位置していて

「水害には関係ない」

という認識でいたのですが、実は、そうではなかったのですね。

周囲よりちょっとだけ低い位置にある建物や、半地下のガレージのあるお宅などが浸水したようです。

降雨量が都市の排水能力を超えてしまうと「危険地域」でなくても被害に遭うのだと思い知らされました。

私の事務所はマンションの1階ですが大丈夫でした。

 

写真はサフィニアの挿し芽です。

挿し芽を作ろうと思ったわけではなくて、花を摘んで活けておいたら根っこが出たので挿してみたのです。

無事に根付いたようで、脇芽が成長を始めています。

思いがけないプレゼントです。嬉しい!

「思いがけない収穫」って、読書の場面でも時々ありますよね。

という次第で、今日は読書日記です。

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自分の「異常性」に気づかない人たち

病識と否認の心理

西多昌規

草思社

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仕事でしばしば直面する問題について、理解の助けになりそうな気がして読んでみた本です。

その問題とは、「病識のない方への対応」です。

「病識がない」というのは、「自分が病的な状態にある」ということを、本人がわかっていない状態のことです。

認知症で記憶が低下して通帳を失くす、

ハンコを失くす、

自分がどれだけお金を使ったのか覚えていない、

自分の銀行口座の残高もわからない・・・

客観的には、どう見ても援助が必要な状況なのだけど、本人は「何の問題もない」、「何も困っていない」。

助力をしようとすると

「自分でちゃんとやれてるのに、何で寄ってたかって心配するんだ?!」

と怒り出す。

本人はウソを言っているワケではなく、意地を張っているワケでもなく、本当に「問題がない」のだと思ってる。

つまり「病識がない」のです。

こういう方の成年後見人になるとツラいことが多いです。

対応するためのヒントが欲しくて、または、自分の精神的負担を軽くするために、役に立ちそうな本を見つけると、つい手に取ってしまいます。

この本は、タイトルがそのものズバリだったので即購入しました。

「対応のヒント」よりは「精神安定剤」を期待してのことです。

「精神安定剤として」とはどういうことかというと・・・

「自分には荷の重い難しい問題に向き合わなければならない時、その問題の本質や、起こってくるメカニズムなどを学問的に解説した本を読んで、ナルホド、と思えると、対応がうまくいかず解決できなくても、とりあえず気持ちが軽くなる」

・・・ということなのです。

で、この本は「精神安定剤」のつもりだったのです。

でも、それだけじゃなかった!

「対応のヒント」がちりばめられていたのです。

大学病院を主な舞台として、統合失調症や双極性障害、境界性パーソナリティ障害などの患者が登場します。

迎える医師たちはベテランもおり、若い研修医もおり、上手な診察でうまく治療に乗せたり、振り回されて右往左往したり、消化不良ともいえる結果になったり。

その過程のあちこちに、

「ああ、こんなふうに話を聞くんだな・・・」

「こういうふうに持って行くのか・・・」

といった発見がありました。

もちろん、それぞれの症例は、実際の症例そのものではなくて、プライバシーに配慮して、いろいろと手が加えられているのですが、「問題の本質」は逆に鮮明になっている、という感じです。

医師たちの動きも、実際にこのとおりではないのでしょうけど、本物よりもホンモノらしい、とでもいうか、「対応のエッセンス」が詰まっている、と思いました。

思いがけない収穫でした。

実際に役に立つことがあるかも、です。

 

 

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2018年8月28日 | カテゴリー : 読書日記 | 投稿者 : Kazuko Kataoka