超入門⑥ 不動産の名義変更は義務なの?(2019年追記あり)

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こんにちは。片岡和子です。

世田谷区等々力で司法書士をしています。

事務所の最寄駅は東急大井町線の尾山台または九品仏。

自由が丘や二子玉川からも便利なところです。

お気軽にご相談においでくださいね。

 

マイホーム購入の経験のある方なら、ほぼ100パーセント、間違いなく、「所有権移転登記」の手続きもされたことと思います。

不動産の名義変更の手続きのことです。

よく覚えてないけど・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが、よ~く思い出してみてください。

購入代金の支払いの場に司法書士が同席していて、何やら書類にサインした記憶があるのでは。

そして、「登録免許税」という名目で結構な金額を支払ったのではないでしょうか。

司法書士にも報酬を支払ったはずです。

それが所有権移転登記の手続きです。

「登録免許税」は、この手続きのために国に納める税金です。

「司法書士」は、この手続きを代行してくれる人です。

実は、この手続きは義務ではありません。

不動産を買ったら名義変更をしなければならない、という決まりかあるわけではありません。

それだったら、費用の節約のために名義変更はしないでおく、という選択もアリなのか、というと、実際にそういう選択をする人は、まずいないでしょう。

せっかく買った不動産の名義が前の持ち主のままだったらキモチワルイですよね。

感覚的な問題だけではありません。

実際に不利益を受けることがあるのです。

名義変更をしないでいる間に、もっと高く買うよ! という人が現れて、売主がその人にも売ってしまった場合(二重売買、といいます)。

第二の買主が名義変更をしてしまうと、その不動産は第二の買主のものになってしまいます。

第一の買主は「負けてしまう」ことになり、不動産は手に入りません。

ですから、第一の買主は、代金の支払いと同時に名義変更の手続きをしなければなりません。

義務はありませんが、自分の権利を守るためです。

いかがでしょう。

ナルホド、と思っていただけましたでしょうか。

 

実は、この話には続きがあります。

相続の場面です。

親が亡くなった。

年金の手続き、銀行の手続き、自宅の名義変更・・・

煩雑な手続きをようやく乗り切ってほっとしたところへ、遠い田舎に親の所有の山林があることがわかった。

これも名義変更をしなくては・・・。

調べてみると、名義は祖父のままになっている。

一体どうしたらいいんだ・・・

途方に暮れてしまい、つい友人に愚痴った。

「田舎の山の名義変更をしなくちゃならないんだ。名義はじーちゃんのままになってて、必要書類がやたら多いし、費用もかなりかかるらしい。もう、面倒でやってられないよ。出費も痛いし・・・。」

すると友人は、「その山って、財産価値はあるの?」と言う。

「いや、価値なんかないよ。もし価値があったとしても要らないし。」

「じゃあ、放っておけば?」

「そういう訳にもいかないだろう・・・。」

「相続登記、つまり名義変更は義務じゃないんだよ。」

「え? そうなの?」

「放っておいても罰則があるわけじゃないんだよ。」

「そうなのか。」

「義務がなくても必要に迫られるから名義変更するんだよ。必要がないなら、わざわざ税金を払って名義変更することはないよ。」

「そうか・・・そうだよな。」

この会話におかしなところはありません。

相続登記はきちんと行った方がよいのですが、行わなくても違法ではないのです。

その結果がどうなるのかというと、所有者不明の土地、空き家・・・といった問題となって現れて来ます。

まさに今、問題となっていますよね。

現在のところは「不動産の名義変更は義務ではない」ということになっていますが、今後、この点は検討がなされていくでしょう。

義務化、という結論もあり得ます。

動向を見守っていく必要がありそうですね。

 

【2019年2月9日追記】

「相続登記の義務化」に向けての動きが始まりました。

いずれ、相続登記は義務になると思われます。

ご注意ください。

 

 

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2017年12月31日 | カテゴリー : 相続・遺言 | 投稿者 : Kazuko Kataoka