民法上の「親族」とは

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こんにちは。

ヒルガオとアサガオの違いがよくわからない、司法書士の片岡和子です。

最近手に入れた「散歩でよく見る花図鑑」によると、写真はヒルガオのようです。

東急大井町線沿いの尾山台~九品仏間の道端にて。

これまで、野原に自生してるのがヒルガオで、家庭で栽培されてるのがアサガオ、だと思ってました。

でも、そうじゃないみたいです。

「野生のアサガオ」というのもあるらしい。

葉っぱの形などで見分けるようです。

シロートにはよくわからない世界だけど、専門家が見たら、わかるんだろうなあ。

 

そういえば、先日こんなことがありました。

相続のご相談です。

「亡くなった親の土地の名義変更をしたいのですが、兄はこの土地をいらないと言っていて、私に譲渡したいとのことなんです。」

「金額は決まりました? それとも贈与なのかな・・」

「いやいや、お金はいらなくて、放棄したいとのことなんです。でも相続放棄は3か月以内じゃないと出来ないとか聞きまして・・・。」

「ああ、そういうことですか。それなら難しくないですよ。お兄さんと遺産分割協議をすればよいのです。」

「いやいや、兄とは争いなど何もないので、協議だなんて・・・。」

何だかかみ合っていないですよね。

原因は、「譲渡」や「相続放棄」といったコトバたち。

日常的に使われる場合と、法律上とではズレがあるのですね。

私の仕事は、この「ズレ」を説明することから始まることが多いです。

「親族」という言葉もそうです。

一般的には「親戚」とか、「身内」という感覚で使われていると思います。

それが、法律問題に直面した時に「法律上は何かきちんと定義がなされているらしい」ということがわかって来て、調べてみる必要に迫られる、ということになるのですね。

例えば、こんな場合。

夫婦で親しくしていた夫のイトコが交通事故に遭って、意識不明の状態になってしまった。

イトコには家族がおらず、入院費を払う人がいない。

イトコ自身の財産は十分にあるのだけど、預金をおろす権限が誰にもないため、預金をおろして入院費を支払うこともできない。

いろいろと調べてみると「成年後見制度」というのがあって、イトコに専門職の「成年後見人」をつけてもらうと、その成年後見人がイトコの財産管理をやってくれる。

入院費の支払もやってくれる、ということがわかった。

このご夫婦は「よし、これでいこう!」と話し合い、時間的に余裕のある妻が手続きにトライすることに。

成年後見制度についていろいろと調べてみると「4親等内の親族が申立てをできる」とのこと。

たしかイトコは4親等だから、私でOKよね、と妻は考えたのでしたが・・・

何故か家庭裁判所の窓口で

「あなたではダメです」

と言われてしまったのです。

???となった妻が司法書士に相談したところ

「あなたは、そのイトコの方の民法上の親族ではないのですよ。」

とのこと。

「そうなんですか? もともと夫とイトコは昔から仲良くしていて、私たちの結婚式にも来てもらったし、その後は私も仲良く親戚付き合いをしていたのですけど・・・。」

「民法725条というのがありまして。」

「はい・・・。」

さて、ここから先は私から解説を。

まずは条文です。

 

第725条(親族の範囲)

次に掲げる者は、親族とする。

1 6親等内の血族

2 配偶者

3 3親等内の姻族

 

いかがでしょう?

民法上、「親族」はきちんと定義されているのです。

一般的に「親戚」とほぼ同義に使われる「親族」というコトバとは少々ズレがあるのですね。

この妻と夫のイトコとの関係は結婚で生じた関係ですから「姻族」の関係です。

でも「イトコ」と言う関係は「4親等」ですから「3親等内」に該当せず、「民法上の親族ではない。」ということになるのです。

夫とイトコとの関係は血のつながった「血族」ですから、夫の方はイトコの「4親等の血族」ということになり「6親等内の血族」に該当する、つまり、夫はイトコの「民法上の親族である。」ということになります。

この案件の場合、夫がイトコの成年後見の申立てをすればよい、ということになりますね。

 

以上、参考になりましたら幸いです。

 

 

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2016年6月10日 | カテゴリー : 成年後見 | 投稿者 : Kazuko Kataoka