クロスの張り替え費用はどちらが負担する? ④

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こんにちは。司法書士の片岡和子です。

 

前回まで3回にわたって、クロスの張り替え費用を例に取り、賃貸住宅の「原状回復」についての考え方を説明してみました。

今日は、まとめ、というかオマケみたいなお話です。

まず、あなたが借主である場合。

賃貸住宅を明け渡した後、

返ってくるはずの敷金が返ってこない、とか

敷金から引かれてる金額が大きすぎる、とか

原状回復費用の請求を受けた、

とかいうことがあったら、まずは、敷金精算の明細や、請求内容の明細をもらってみてください。

それを見れば、内訳がわかると思います。

クロス張替え○○平方メートル○○円、とか

床のキズ補修○○円、とか。

それを見て、直感的に「おかしい」と思ったら、その直感は正しいことも多いです。

「ふつうに暮らしてたら、これくらいの汚れがつくのは当たり前だと思うけど・・・」とか

「もともとかなり古くなって壊れそうになってたのに、私が壊したと言われても・・・」

といったことがあれば、その費用は、そもそも大家さんが負担しなければならないものである、ということも多いのです。

納得がいかなければ、調べてみた方がよいです。

ご自分で調べるなら、国土交通省の出している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を読んでみるのがベストです。

ネット上で読めます。

そして、あなたが大家さんである場合。

「原状回復」とは貸した時の状態にまで戻すことではない、ということを、しっかりと理解しておいてください。

それから、

「それなら契約書に書いておけばいいんでしょ?」

という考え方は通用しないことが多い、ということも覚えておいてください。

「理由のいかんに関わらず、クロスの張り替え費用は全額借主の負担とする」

と書いておいたとしても、それがそのまま認められるわけではありません。

建物は次第に古くなっていくのは当たり前であって、その分についてリフォームやグレードアップをする場合には費用は大家さんの負担になるのです。

これを借主に負わせることは基本的にはできません。

大家さんは、リフォームやグレードアップについては受領した家賃の中から支払っていかなくてはならないのです。

逆に言えば、それも考慮した上で家賃の設定をしなければいけない、ということですね。

借主が変わるたびにリフォームをして価値を上げて高い家賃で貸すか、

頻繁なリフォームは行わない代わりに安い家賃で貸すか、

というのは、

基本的には大家さん側の賃貸経営の問題なのであって、

借主が退去する際の負担の問題ではない、

ということをご理解いただきたいと思います。

 

【2020年10月27日追記】

現在、私は訴訟関係の仕事は引き受けておらず、相談もお受けしていないです。

このブログの訴訟・裁判カテゴリーの過去記事は残してありますので、参考になさってください。

 

 

☆こちらの記事も読んでみてね☆

★クロスの張り替え費用はどちらが負担する? ①

★クロスの張り替え費用はどちらが負担する? ②

★クロスの張り替え費用はどちらが負担する? ③

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2014年12月14日 | カテゴリー : 訴訟・裁判 | 投稿者 : Kazuko Kataoka