後見制度支援信託とは ~親族後見人の方へ~

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今日は、ご親族の成年後見人として頑張っておられる方向けのお話です。

 

成年後見人になって数年、特に問題もなく活動をしていたら、突然家庭裁判所から連絡が来て、

「今後は後見監督人をつけるか、後見制度支援信託を利用するか、どちらかを選んでもらいます。」

とのこと。

一体どういうこと?

後見監督人って何?

後見制度支援信託って、聞いたこともない。

 

こんなことが、今あちこちで起こっています。

実は、親族後見人による、ご本人の財産の使い込みなどが多発するので、家庭裁判所は、親族後見人の財産管理について危機感を持っているようなんです。

そこで、ある程度以上の財産をお持ちの方に関しては、一律に、後見監督人をつけるか、後見制度支援信託の利用を検討する、という動きになっているのです。

これ、「一律に」というところがポイントです。

ですから、家庭裁判所から連絡が来ても驚かないでくださいね。

裁判所では一件一件を詳細に調査して使い込みの疑いなどのある案件に関してだけ取り上げているわけではないので、何の問題もない後見人に対しても連絡がくるのです。

さて、「後見監督人をつける」というのは、何となくイメージできると思います。

司法書士などの専門職が後見監督人に選任されて、後見人の財産管理について監督をするのです。

具体的には、定期的に監督人から預金残高のチェックを受ける、といったことになります。

では「後見制度支援信託」とは?

ざっくりと言ってしまうと、後見人が管理するには多すぎる財産を信託銀行に預け、裁判所のOKをもらわないと引き出せないようにする、という仕組みなのです。

ある成年被後見人が3200万円の預金を持っていたとしましょう。

普段、こんなにたくさんのお金が必要になることはありませんから、そのうち3000万円は信託銀行に預けて、日頃の出費の変動は、手元に残した、自由になる200万円からまかなうようにする、というわけです。

施設に入所するためにまとまったお金が必要になった、というような場合には、家庭裁判所に事情を説明してOKをもらってから、信託した3000万円の中から必要額を引き出す、ということになります。

でも、毎月の収支が赤字の場合は?

たとえば、この例の被後見人の収支が毎月10万円の赤字になる、ということであれば、手元に残した200万円はどんどん減っていって、すぐに底をついてしまうことになりますよね。

そんな場合には、3000万円を預けた信託銀行から毎月10万円を後見人の手元にある口座に送金してもらう、という設定ができる仕組みになっています。

少し、ご理解いただけたでしょうか?

後見監督人にせよ、後見制度支援信託にせよ、親族後見人のことを、放っておけば悪いことをする、いわば「性悪説」でとらえているような感じはありますけど、実際に横領事件が発生している状況では仕方がないのかなあ、なのです・・・。

 

【2018年1月16日追記】

この記事は2014年に書いたものです。

後見制度支援信託の導入から時間も経過して、運用についてはいろいろと変わってきているようです。

具体的なことについては各家庭裁判所のホームページ等でご確認ください。

基本的な考え方は変わっておらず、この記事も参考になると思いますので、そのまま残しておきます。

 

 

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2014年9月24日 | カテゴリー : 成年後見 | 投稿者 : Kazuko Kataoka