こんにちは。司法書士の片岡和子です。
どアップの花はペチュニアです。
夏の定番ですよね。
あまりにもいろんな花色があって、毎年とても悩みます。
我が家のベランダは狭いので、あれもこれも、というワケにはいかず。
迷いに迷って選んだ今年の一株がこの子なのです。
シンプルでいいでしょ♪
さて、今日は読書日記です。
何と去年の1月以来。
ずいぶん間があいてしまいました・・・。
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「うつ」の効用
生まれ直しの哲学
泉谷閑示
幻冬舎新書
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2010年にダイヤモンド社から刊行された『クスリに頼らなくても「うつ」は治る』に加筆修正したものだそうです。
もとの書籍のタイトルだったら、読んでみようとは思わなかっただろうなあ、と思います。
説明はとても難しいのですけど、何となく。
避けておいた方がいいかな、みたいな。
要するに「アヤシイ感じ」なのでしょうね。
うつは心の風邪、という言葉が流行った時期がありましたよね。
書籍もやたらとたくさん出版されました。
「うつは薬を飲めば簡単に治る」、「抗うつ薬は危険」・・・いろんな人が、ぞれぞれの立場から、勝手なことを言い放題。
その雰囲気に対するアレルギーみたいなものだと思います。
今回この本を手に取ってみたのは、この著者の他の本をたまたま読んで面白かったからです。
で、どうだったかというと、この本も面白かった。
だからここに書いてるワケなんだけど(笑)。
「うつ」というものに対する理解が実にシンプルなのです。
人間の仕組みを「頭」と「心」と「身体」で図式化するのです。
「心」と「身体」はつながっていて、矛盾したり対立したりはしない。
ところが、やっかいなのが「頭」の存在。
「頭」は「心」の上に乗っかっていて、間には蓋のようなものがある。
「頭」は「心」をコントロールしようとして、この蓋を閉じようとします。
まさに「自分の心に蓋をする」という状態ですね。
で、これに「心」と「身体」が反乱を起こしてストライキを起こすのが「うつ」なのだと。
なるほど、と腹落ちしました。
こういう「わかりやすさ」こそ危ないんだよ! という声が聞こえて来そうですけど。
でも、不思議と危うさは感じなかったです。
うまい説明するなあ、という感じです。
あ、文章で書くとうまく伝わらないです。
本の中の図を見ていただく必要があると思います。
さて、この本ではこの基本的理解の上に、いろいろなことが論じられていきます。
そうだよねえ、そうなんだろうねえ、と思える言葉が大盛りです。
★病は、自分自身を救い出そうとしている!
★「元に戻る」ことが再発を招く
★「適応」とは「麻痺」の別名
★「適応」=「正常」は危険な認識
★「引きこもる」ことには意味がある
★逃げは積極的な危険回避行動
などなど。
中でもいちばん刺さったのは・・・
★「うつ」は「有意義」への反逆
ドキッ、としました。
何事も有意義でなければならない・・・私の中にも染みついている価値観です。
ダラダラと過ごしてしまった時間のあとにやってくる強烈な罪悪感! あれです。
あ、過ごして「しまった」という表現そのものに表れてしまってますね。
この価値観からは簡単に抜けられそうにありません。
自分自身に「有意義」を課すだけでなく、周囲にも振りまいてしまっているのかもしれません。
でも、この本を読んで、これが危険なのだと納得がいきました。
・・・と言いながら「良い本を読んだから、それを発信しなければ」ということでこの記事を書いてるワケで。。。
う~ん、難しいものです。
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