【読書日記:ケーキの切れない非行少年たち】「反省以前」の問題。

こんにちは。司法書士の片岡和子です。

我が家のベランダのペチュニア、梅雨の蒸れやすい時期に思い切った切り戻しをしてあったのですが、また花が咲き始めました。

こうやって復活してくる姿を見るのは何よりの楽しみです。

 

今日は読書日記です。

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ケーキの切れない非行少年たち

宮口幸治

新潮新書

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「ケーキを切れない」とは一体何のことか? というと、「丸いケーキを3人で食べるとしたらどうやって切るか、平等になるように切ってください」という問題が解けない、ということです。

「ベンツのマークのような三等分」ができず、信じられないような答え方をする少年たち・・・それが凶悪犯罪を起こして少年院にいる少年たちの中に多くいる、というのです。

著者はもともと精神科医で、現在は立命館大学の教授なのだそうですが、少年院で法務技官として勤務していた時の経験から、この本を書いたとのことです。

ケーキを切れない、認知機能に問題のある発達障害や知的障害の子供たちにいくら「反省」を求めたとしても、そもそもそんな力は持ち合わせていない。

「反省以前の問題」なのですね。

認知機能の弱さ、感情統制の弱さ、融通の利かなさ、不適切な自己評価、対人スキルの弱さ・・・

健常人と見分けがつきにくい軽度知的障害や境界知能の人たち・・・

読み進めていくと、彼らがこれまで社会でどれだけ生きづらかったかが、少しずつ分かってきます。

暴行事件や傷害事件を起こしてしまうのも理解できるような気がしてきます。

少年院流の矯正教育では問題は解決しない、という著者の言葉に得心がいきます。

ではどうすればいいのか? という問題に著者はきちんと答えていて、具体的な支援方法を紹介しています。

この部分については、教育現場の方々が学ぶべきことなのでしょう。

我々一般人としては、非行や凶悪犯罪の背景には「反省以前」の問題が存在していることが多い、という事実に目を向けることが必要なのだと思います。

 

 

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2019年8月25日 | カテゴリー : 読書日記 | 投稿者 : Kazuko Kataoka