認知症の進行・保佐から後見へ ~保佐監督人の立場から~

こんにちは。司法書士の片岡和子です。

 

春が近いですねえ。

わが家のビオラちゃんは鉢からこぼれそうに咲いてます。

何とこれで一株なんですよ。

咲き始めはイエローで、だんだんブルーに変わって行く品種なのです。

いい感じでしょ♡

 

さて、私は複数の案件で「保佐監督人」に就任しています。

「保佐」の制度は「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分」な方をサポートするものです。

よく知られている「後見」とは、ご本人の判断能力の点で違いがあります。

「後見」は「常にサポートが必要な状態」、保佐は「必要に応じたサポートが必要な状態」だと考えるとわかりやすいと思います。

サポートが必要になる理由は様々です。

認知症、知的障害、精神障害・・・など。

知的障害や精神障害の場合には、保佐開始から時間が経過しても、必要なサポートの内容に変化がないことも多いです。

この場合には「保佐」の状態が続いていくことになります。

問題なのは認知症の場合。

認知症の進行により、保佐人の同意権や取消権、代理権では対応し切れなくなってしまうことがあるのです。

そんな場合には後見への移行を考えることになります。

正確には「移行」ではありません。

新たに後見開始の申立てをして「新しい案件」としてスタートすることになるのです。

改めて医師の診断を受け診断書を作成してもらい、申立書を作成して・・・という手順を踏んでいくことになります。

そんな面倒な・・・ですよね。

そう、面倒なのです。

ですから、必要がなければ行わなくてもよいのです。

保佐人に与えられた権限だけで困ることがないのであれば、そのままサポートを続ればよい、と私は考えています。

ただ、困ることがなくても後見へ移行した方がいい場合があるのです。

保佐監督人が選任されている場合です。

保佐監督人が選任される理由はいろいろとあります。

ご本人と保佐人が利益相反の関係にある場合、ご本人の財産が多く保佐人だけに財産管理を任せるわけにはいかない場合などが多いです。

保佐人自身が高齢で、保佐人自身へのサポートが必要、なんていう場合もあります。

これらのうち、「ご本人の財産が多い」という理由で監督人が選任されている案件では、後見への移行を検討した方がよい場合がある、と私は考えています。

実際、私が保佐監督人になっている案件で、これに該当するものがあります。

ご本人の財産がやや多いため、私が保佐監督人として財産の管理状況をチェックしているのですが、保佐人の財産管理には全く問題がありません。

正直なところ「監督の必要ないのでは?」という状況です。

でも、私への監督人報酬は発生し続けています。

ご本人の認知症は少しずつ進行していて、いずれ「後見相当」となりそうです。

そうなったら保佐人と相談の上、後見開始の申立てをしてもらおうと考えています。

後見へ移行すれば「後見制度支援信託」が使えますので、監督人は不要になります。

監督人報酬という出費がなくなり、ご本人の財産を無駄に減らすことがなくなるのです。

それに「専門職の監督人」という貴重な人材も、他の本当に必要な案件へ回ることができます。

あ、この文脈では私自身が「貴重な人材」だと言ってるに等しいですよね・・・(笑)。

冗談はともかく、ご本人の財産も人材も、とても貴重で、大切にしていかなくては、と思います。

 

今日のお話、最後はちょっと纏まりがなくなってしまいましたが、何かの参考になりましたら幸いです。

 

 

☆こちらの記事も読んでみてね☆

★成年後見人の報酬のこと。【2019年8月追記あり】

★後見制度支援信託とは ~親族後見人の方へ~

★後見制度支援信託には必ず専門職が関わる(2017年追記あり)

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2019年3月14日 | カテゴリー : 成年後見 | 投稿者 : Kazuko Kataoka